第2話「タイムマシンのジレンマ EPISODE 1」
私は、いつもの店で、コーヒーを飲んでいた。
都会でも田舎でも無いこの街の駅から10分位歩いた所にある小さな喫茶店だ。
マスターは、恰幅が良く小太りで、髭を蓄えた優しい顔の寡黙な男で、
常連だからと言って、特に親しい訳でも無い。
彼は、この喫茶店のマスター、そして、私は常連客だ。
それ以下でも、それ以上でも無い。
彼の淹れるコーヒーは、とびっきり美味い!
という訳でも無く。かと言って、特に不味い訳でも無い。
値段も500円と、平凡だが、おかわり自由だ。
私は、ここへ来ると、必ず2、3杯は飲む。
今、飲んでいるのは、ブルーマウンテン。
いつものキリマンジャロでは無い。
ブルウ、マウン、テェ~ン。
何故なら、私は、とてもブルーな気持ちなのだ。
というのも、先日、駐車違反を免れようとして、車を失ったからだ。
(詳細は第1話を読んでね!)
あの後は、更に大変だった。
帰りは、渋々、タクシーさ。
鉄くずと化したマイカーの、回収も、これまた大変だった。
思いがけない大損害。
大人しく駐車料金を払っていれば、こんな事には…
後悔、先に立たず。
ブラックで飲むブルーマウンテンの味が心に沁みるぜ…
マスター、おかわり。
私は、もう一杯、コーヒーを飲む事にした、ブルーマウンテンを再びブラックで。
窓の外を、ボー――ッと眺めていると、ふと、閃いた。
何、簡単な事さ。
タイムマシンを作って、あの日へ帰るのだ!
良し、善(?)は急げ!
早速、ラボに戻って、タイムマシンを造るとしよう!
その前に、もう一杯、コーヒーのおかわりを頂こうか。
と、普段ならそう来る処なのだが、
今は、もうブルーな気分じゃないので、
「今日は、この辺で勘弁しといてやるぜ!」
私は、ラボに戻ると、アッという間に、タイムマシンを完成させた。
(はやっ!)
そして、スイッチオン。
ポチッとな。
タイムマシンが何やら、カタカタと音を出し始めたと思ったら、
目の前が、真っ白になった!
頭の中も、真っ白になって、意識が、遠のいて行った…
私は、いつもの店で、コーヒーを飲みながら、
どうしたら、駐車違反を免れるかを考えていた。
(第1話に戻る。
そして、第2話に続くのだった。)
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